改革対象校

前号に引き続いて県立高校改革実施計画の草案に触れたいと思います。今回は、秦野市内の受験生に影響の大きい近隣の改革対象高校を個別にご紹介します。

大井高校

これまでクリエイティブスクールの空白地帯であった中・県西地域で大井高校が転身します。また、この地域には影響が少ないのですが、大和東高校も県央・相模原地域の空白を埋めるために転身の予定となっています。

これによって、近隣の公立高校普通科において敷居の高さが変わってきます。旧神田高校と旧五領が台高校が平塚湘風高校に、旧南が丘高校が秦野総合高校にと統合・改編されたのと同じ経緯です。

弥栄高校

これまで各種の専門的学習ができる高校として人気を博してきた弥栄高校は、改編後には「国際科」と「理数科」が完全になくなります。また、「芸術科」も、「音楽科」と「美術科」に分かれて消滅します。

「国際科」は近隣の有馬高校や、国際バカロレア認定推進校である横浜国際などに集約することが狙いのようです。

さらに、この改編に伴い、誕生して間もない相模原青陵高校が弥栄高校へ統合されることも発表されています。

吉田島総合高校

農業科から単位制普通科高校に転身してからまだ10年にも満たない高校ですが、改編後には単位制普通科と、農業科及び生活科学科(家庭に関する学科)の併設校となります。生活科学科は平成31年度から募集を開始する予定です。

もともと、農業科として整備された高校であったためにその広大な敷地を有効活用することが目的にあると考えられます。

小田原総合ビジネス高校

県西地域で唯一の商業に特化した高校として誕生しましたが、この改編によって全日制普通科と総合ビジネス科の二本立てとなります。

これは、大井高校が総合学科高校に転身することでこぼれてしまう全日制普通科を希望する学力層の受け皿を作っておくことが狙いと考えられます。

厚木北高校

前回の改革で普通科専門コースとして歩んできましたが、今回は普通科とスポーツ科学科の二本立てという改革前の形に戻すようです。

単位制普通科の改編

この改革によって単位制普通科は2タイプに分類されます。生徒自らが主体的に時間割を組み立てる教育課程を提供するAタイプの高校と、年次進行型での運用に取り組むBタイプの高校です。厚木清南高校はAタイプ、平塚湘風高校と小田原高校はBタイプに設定されます。