高校生指導の現場から

大学受験『受難』の時代

高校生専門校 教学舎  天童辰也

大学の定員規制と入試改革

今年度の大学入試は、受験生にとって非常に厳しいものでした。国の定員規制が厳しくなり、各大学の合格者の引き締めがより強くなったことが原因です(今年度の入試分析については、また別の機会に)。さらに2020年からは新しい大学入試制度が始まり、入試自体の難易度が確実に上がります。2020年以降に大学を受験する生徒にとって、まさに受難の時代と言えるでしょう。

このような時勢の中で大学進学を目指すのであれば、中学生のうちに実行して欲しいことが2つあります。それは『英検3級を取得すること』と『毎日2時間勉強すること』です。

英検3級取得の必要性

2020年以降の大学受験において、特に国立大学を受験するためには、英語は英検などの民間試験の受験が必須となります。私立大学においても、民間試験を活用することができます。身近な資格だと英検の準2級が、大学入試で最低限必要とされるレベルです。もし準1級を取得できれば、大学受験はかなり有利に進められます。大学進学を希望されるのであれば、やはり中学生のうちに英検3級は取得しておいたほうがいいでしょう。そうすれば、高校1年生で準2級、高校2年生で2級、そして高校3年生で準1級を取得するというように、目標を立てやすくなります。

大学受験における英検の活用法については、教学舎ホームページ内のブログで詳しく説明しておりますので、興味があればそちらもご覧ください。

『勉強の習慣』は身についていますか?

大学受験が『戦争』に例えられていた頃、高校生は『学年+5』時間が毎日自学自習する時間と言われていました。それから『ゆとり教育』『大学全入時代』を経て、今後は『戦争』時代が再びやってくるものと予想されます。ここで問われるのは、中学時代にどれだけ『勉強の習慣』が身についているかです。

高校1年生の学習内容は受験の基礎であり、この部分を確実に理解していなければ、学年が上がるにつれてどんどん勉強が分からなくなっていきます。高校2、3年生の勉強も、もちろん大切ですが、むしろ1年生のときにどれだけ時間をかけたかが、大学受験の結果を左右するといっても過言ではありません。高校1年生から時間をかけてしっかり勉強するために、中学生のうちに勉強の習慣をつけておくことは、とても大切なことなのです。