指定校推薦で大学に行く その2

こんにちはマツダです。この記事は、公立高校の学力検査が終わり、定期テスト対策の合間に書いています。私たち学指会は、高校受験はあくまで第一段階(First Door)であり、将来のキャリアを選択する大学受験(Next Door)こそ学習塾としての「メインのイベント」だと思って活動しています。

これまで高校受験をきっかけに、勉強の向き合い方が大きく変化した生徒を何人も見てきました。高校生活を有意義に送る『ヒント』として読んでいただけたら幸いです。これから高校受験を迎える学年の方は志望校を選ぶ参考になると思います。

 

目次

学部学科を決める

指定校推薦の話をすると、多くの生徒が『これで大学に行きたい』と言います。それだけ魅力的な制度だと思います。しかし前回も書いたように大学よりも学部が大切になります。そのため進路の方向が決まっていることが、指定校での進学の第一条件です。工学系の場合は学科も大切になります。自分自身としっかりと向き合った生徒ほど、指定校での進学を優位にすることを覚えておいてください。

 

高校による指定校の違い

もちろん高校によって指定校は大きく異なります。いわゆる偏差値の高い高校の方が『枠』が多いのは確かです(国公立志望者が多い場合、指定校が余る現象もみられます)。これから高校受験を控えている方は、この違いを知った上で志望校を検討するのはいかがでしょうか。

今回は資料として近隣の高校で例を示したいと思います。資料はグループ塾である『高校生専門校 教学舎』から提供していただきました。

(例)GMARCHレベルの指定校推薦

伊志田高校の場合(2015年度の資料参考)
学校名 学部 人数 基準
法政大学 経済学部 1名 3.8かつ英4.0
法政大学 社会学部 1名 4.1
中央大学 経済学部 1名 4.0諸条件あり
法政大学 理工学部 1名 4.3
秦野高校の場合(2018年度の資料参考)
学校名 学部 人数 基準
青山学院大学 教育人間学部 1名 4.0
青山学院大学 文学部 4名 4.0(英文は4.3)
青山学院大学 法学部 2名 4.2
青山学院大学 社会情報学部 1名 4.0
青山学院大学 総合文化政策学部 1名 4.2諸条件あり
青山学院大学 コミュニティー人間科学 1名 3.8
学習院大学 文学部 1名 4.0
中央大学 文学部 6名 3.8など
中央大学 商学部 1名 4.0
中央大学 経済学部 2名 4.2
中央大学 法学部 2名 4.0
法政大学 法学部 1名 3.5かつ英4.5
法政大学 経済学部 1名 3.8かつ英4.0
法政大学 社会学部 1名 4.1
明治大学 政治経済学科 2名 4.0
立教大学 文学部 1名 4.0
立教大学 コミュニティー福祉学部 1名 4.0
青山学院大学 理工学部 7名 4・0
中央大学 理工学部 5名 4.0
法政大学 理工学部 1名 4.0
法政大学 デザイン工学部 1名 4.0など
法政大学 生命科学部 2名 4.0
明治大学 理工学部 2名 3.8

※高校による指定校の比較は次回に続きます。

 

大学側のメリットと注意すべきこと

昨年12月に大学受験のセミナーに参加したときに聞いたことをお伝えします。私立大学は「定員厳格化」のため合格者を絞り込んでいます。定員超過だと国からの補助金がカットされます。しかし定員割れも大学経営にとっては大きなダメージになります。ギリギリを読んで合格者を選定するので、安定数は推薦入試などで確保しているのです。追加合格が増えているのもこのためです。

推薦による合格者数増加により、一般入試では合格者の絞り込みが起こり、実質倍率の上昇が起こっています。また大学では今まで指定校に応募してこなかった有名進学校からの生徒も、指定校に応募するようになっています。それにより今度は、大学側が指定校を再検討する状況が起こっています。つまり高校の指定校枠がカットされる現象が起きています。これが最も注意しなければいけないことです。目標の早期決定も大切ですが、年々変わる情報収集も必要です。

 

長くなってしまったので、今回はここで区切りたいと思います。高校による指定校の比較や、成績(評定)の取り方は次回以降に書きたいと思います。

 

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