新年を迎えるにあたり、皆さまに心よりご挨拶申し上げます。
昨年一年を振り返りますと、世の中は嘘や不正、欺瞞に満ちたニュースが多く報じられる年でした。詐欺や不正が横行し、正しいことが正当に評価されない世の中では、子どもたちにも悪影響を与えるのではないかと危惧しております。また、子どもたち自身も本心を隠し、手間や労力を惜しんで困難に立ち向かわない様子が見られることが増えたように感じます。そうした社会の状況が、教育にも深く影響を及ぼしているのではないでしょうか。
よく言われる「二極化」は、学力の面でも同様です。経済的格差と同じように、学力においても中間層が薄れていると感じざるを得ません。実際、定期試験の結果を見ると、かつて見られた正規分布ではなく、山が二つあるような分布が見られることがあります。平均点が最も多い点数となるのではなく、高得点者と低得点者が分かれた形になっているのです。このような状況は、学校現場でも非常に大きな課題となっています。
学校現場においてもさまざまな取り組みが行われています。QubenaのようなAI教材の活用、YouTubeなどのデジタルツールを授業に取り入れるなど、あの手この手で教育の質を保とうと必死です。しかしながら、学校という「場」による強制感がかつてほど通用しなくなっている現実も否めません。今年度大根中学校の1年生では中間テストが廃止されました。また、テスト結果の分布表を配布しない学校も増えています。こうした変化は生徒たちに過度な負荷を与えないよう配慮した結果と考えられますが、一方で教育の平等性や質の確保についても再考する必要があると感じます。不登校者の増加もまた、教育現場が直面する大きな課題の一つです。
私たち塾は、こうした時代の中において「成長機関」としての役割を果たしたいと考えています。勉強を通じて、子どもたちが自由に考え、話し合える場でありたい。そして、たくさん考え、たくさん話し、たくさん笑い、たくさん手を動かすことで、子どもたちの成長を促したいと思っています。講師一同、少人数クラスやマンツーマン指導の中で、たくさんの言葉を子どもたちに投げかけ、滑らかなコミュニケーションを通じて彼らの学びを支えてまいります。
2025年を見据え、私たちは『子どもたちと滑らかなコミュニケーションを図り、常に前向きな気持ちで勉強に取り組める環境をつくる』ことを最重要課題とします。また、塾として当然の使命である、受験生全員の第一志望合格の実現に向けて、全力で取り組む所存です。
本年度も、私たちの塾を信頼し、子どもたちを預けてくださる皆さまのご期待にお応えできるよう、より一層努力してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
2025年1月1日
学指会代表 松田 亮