こんにちはマツダです。
夏期講習が始まりました。1学期通常授業が終了し保護者面談があり、その直後からの夏期講習で、準備準備と追われています。
幸いなことに夏期講習に合わせて、多くのお問い合わせをいただきました。お話をしながら「塾の役割」を改めて考える機会になりましたので、今回はそれについて書きたいと思います。
「自学」の勘違い
自学とは「自ら学ぶ」ことなのですが、自己流の自学は非常に危険です。コーチのいない自学は、自己満足になりがちです。なぜなら、自分で自分を追い込むことは難しいからです。そのような自己流の勉強で本当に大丈夫なのでしょうか?
また定期テストなら出題範囲も決まっているので、全範囲を「丸暗記」していれば何とかなりますが、高校受験は中学内容全範囲です。丸暗記で乗り切ることは不可能です。
先人の教え
兼好法師が書いた徒然草にこんな内容があります。
仁和寺にある法師、年よるまで、石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとりかちより詣でけり。極楽寺・高良(こうら)などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人にあひて、「年比(としごろ)思ひつること、果し侍りぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へのぼりしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意(ほい)なれと思ひて、山までは見ず」とぞ言ひける。少しのことにも、先達(せんだち)はあらまほしき事なり。
目的地である石清水八幡宮の手前にある寺を、石清水八幡宮と思い込んで途中で帰ってきてしまった法師の話です。
先達こそ私たちの役割
学指会の役割はまさしくこの「先達」だと思い出しました。自分で勉強する=自学ではありません。希望校合格が目標であるなら、作戦を考える必要があります。またその作戦が計画通り実行するように管理する必要もあります。「心地よい勉強」で成果を上げることはできません。
授業で恥ずかしい思いをするかもしれません、できない自分に直面するかもしれません、しかしそのような経験は社会に出たときに必ず生かされます。
私たち学指会のような塾の役割は、個人の精神的負担を軽減しながらも、負荷をかけていくことだと思います。
コーチのいる学習環境のもと、自学で力をつけてほしいと改めて思いました。