こんにちはマツダです。

夏休みも終盤、公立高校でも私立高校でも学校見学が多く行われている期間になっています。志望校選びにおいて各高校の雰囲気を知る良い機会でもあります。また9月3日(土)・4日(日)は多くの近隣の高校で文化祭が行われる予定です。その学校の雰囲気が一番わかるのがこのような学校イベントです。一般公開の有無はホームページで確認し、機会があれば行ってみてください。

高校選びにおいて「高校の雰囲気」と「進学実績」は大きなポイントとなることでしょう。そのような情報を知った上で、最も大切になるのが受験生自身の「適性」です。今回は、適性をより真剣に考えなければならない「私立高校」に関することについて書いていきます。

 

私立高校の選抜方法

私立高校の場合、複数の選抜日程が用意されています。

名称 試験 入試日 その他
推薦入試 面接 1月20日ごろ 第一志望としている生徒

中学校長からの推薦書が必要

書類選考 調査書 高校により志望理由書

単願・併願は高校で異なる

一般入試(単願) 英語・国語・数学 2月10日ごろ 面接を課す高校も
一般入試(併願) 英語・国語・数学 2月10日ごろ 公立高校を第一志望とする場合
オープン入試 英語・国語・数学 各高校による 出願資格不用、入試得点で合否

私立高校の推薦は「スポーツ推薦」を想像する方が多いと思いますが、実際には多くの生徒が利用できる制度です。また神奈川県の場合、確約併願制度のため基準をクリアーする必要があります。上記の入試制度で学力のみで合否が決まる「オープン入試」以外は、ほぼ「内申点」で合否が決まります

内申点は中学校でつけ方が異なるため、実力が正しく反映されていないことが多くあります。以前のブログにも書きましたが、成績がオール5でも模試の偏差値が50代前半ということはよくあることです。それゆえ実力以上の私立高校に進学するケースもあります。

 

私立の方が面倒見がいいです

偏差値50以下の中堅レベルの公立高校(秦野曽屋や伊勢原)と私立高校の特進コースや進学コースでは、大学進学で有利なのは私立高校であるという風潮があります。確かに私立高校の方が、保護者への情報提示や、補習や夏期講習といった手厚い指導があります。

しかし、私立専願で有名私立大学に合格する可能性が高まるのは、全体の何パーセントでしょうか?おそらく10パーセント以下だと思います。私立高校出身の私が言うのですから間違いありません(笑) また、高校のパンフレット等に掲載してある合格実績で、有名私立大学に合格した生徒の多くは、単願や推薦入試ではなく、公立高校不合格者(併願)なのではないでしょうか?私の通っていた高校では、「大学受験でリベンジを果たす」と燃えていた生徒が有名大学に合格していました。

合格実績の数で志望校を決めるのは、あまり得策とは言えません。数はあくまでの数であり、我が子が同じようになる保証はありません。大切なのは特性であると思います。手厚い指導を素直に受け入れる姿勢がある生徒は、私立高校の方がぐんぐんと伸びます。小テストも多いので進捗管理もしやすいと思います。目標が明確ならばなお良いと思います。逆に強制感が薄い生徒の場合は、負担に感じるだけになりかねません。

 

コースによる進学指導の違い

私立高校の多くがコース制を取っています。例えば「進学コース」や「特進コース」のようにです。コースによって内申の基準も変わりますが、進学指導も異なります。

多くの場合「特進コース」のような最上位クラスでは、一般選抜による大学受験を想定しているため、指定校を取ることが難しくなっています。各高校によってその制度は異なりますので、気になる方は学校見学の際にお尋ねください。指定校推薦を利用した大学入試を現時点から考えているようでしたら、最上位コースでは良い成績が取りづらくなるとおもわれます。

 

私立専願のデメリット

制度の説明で触れたように、多くの私立高校は内申点で合否がほぼ決まります。そのため、特に男子で多い傾向なのですが、しっかりと受験勉強しないまま高校生になってしまうのです。

男子で多い理由は、男子の方がメンタルが幼稚であり、傷つくことを避けたがる傾向にあるからだと分析しています。つまり不合格の可能性がある公立高校の受験をさけ、私立の専願を希望するという具合です。

安易に受かりやすいという理由で私立高校に進学した場合、高校入学後勉強に躓く可能性が高いです。特に理系教科はしっかりとした土台を作っていないと、高校で全く通用しません。受験勉強は高校入学後の学習に大きな影響を与えます。

 

深海魚になるな

深海魚とは学力が底辺付近で浮上の兆しが見えない状態を指します。どの高校に進学しても、最下位になる可能性はあります。しかし、基礎があり勉強の習慣があれば必ず浮上します。逆に基礎もなく勉強の習慣もないまま入学した場合、一度沈んでしまうと再び浮上することは困難です。

大学への進学実績がいいから私立高校に進学しても、このように深海魚になってしまったら、当初の目論見から大きく外れてしまいます。人生に試練は必要です。嫌なことや面倒くさいことを避けると、あとでしっぺ返しを食らいます。もし大学進学等のキャリアを望むのであれば、今受験勉強を真剣に取り組むべきです。

私立専願がいいのか公立希望がいいのか一概には言えません。その子の適性に応じてアドバイスが変わります。しかし共通して言えることは、基礎学力と学習習慣はいずれにしても必要だということです。高校入試はあくまでも過程にすぎません

 

最後までお読みいただきありがとうございます。あくまでも私自身の主観ですのでご容赦ください。