学指会通信232号より
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進路に悩むのは当たり前
11月6日(水)で公立高校入試の学力検査まで、あと100日になります。ちなみにこの日中3生は期末試験期間中になっています。出願方法は引き続きインターネット出願です。昨年はGメールアドレスだと登録できないといったトラブルが発生しましたが、今年度はそれらを改善したと7月16日に県教委との面談時にも直接報告がありました。
さて、受験を迎える中3は、志望校を決め、その出願手続きを主体的に取り組み、期日以内に所定の作業を終えなければいけません。まさしく受験を通して社会的な自立を始めていきます。中高一貫校の場合「15の試練」がありませんが、その代償として意志の決定を自ら行うという、この経験はできません。今の状況を見ると、保護者の子どもへのかかわり方が大きく変化していると感じます。いや、それは子どもの特性が変化しているからなのかもしれません。
批判を恐れずにいうと、子どもの進路選択の意見を尊重しすぎるというか、前提づくりをしていないと感じます。子どもの要求をなんでも受け入れるような土壌があるところに、外部から圧力をいくらかけても「するり」と抜けてしまいます。子どもは別人格なので、思いとは大きく異なる場合があります。「なんでもいいよ」と多様な選択肢を用意しておくことは大切ではありますが、自己決定の負担は重く、適切なガイドが不可欠です。
最近電車通勤のお供としてラジオを愛聴しています。その番組内のお悩み相談コーナーでなかなか進路が決まらないというような相談があり、このようなテーマを思いつきました。成長過程で適切なアドバイスをかけられるかが大切なポイントとなります。本人の意思も大切ですが、外から(親から)見た適性や強みを伝えてください。
自己決定には自信が必要です、自信をつけさせるのは保護者の言葉だと思うのです。子育てをしてきた、そして小中学生の教育に携わる仕事をしてきた私の年季の入った主観的アドバイスです。